婦人科の腹腔鏡手術|TOP > 患者の皆さんへメッセージ
1980年より30年以上医業に携わり、これまで多くの患者の皆さんに向き合ってまいりました。私の実績としては、難症例も含めた18,000症例を超える手術執刀経験、国内トップクラスの腹腔鏡下手術の症例数があります。
現在でも婦人科では多くの手術、特に困難な手術は開腹で行われております。私どもは少しでも体への負担が少なく療養期間の短い手術にしようと考え1980年から膣式手術を導入、また更なる低侵襲化を目ざし1997年から腹腔鏡手術を導入致しました。
少しでも手術による体への負担を減らすため日々手術の改良にも努めております。
安全性を確保するとともに常に先進的技術を取り入れており、世界でもトップレベルの技術であると自負しております。実際に海外や国内の大学病院で困難症例の手術を依頼され行っております。
多くの病院で避けたがる直腸子宮内膜症や尿路子宮内膜症、また大型の子宮筋腫や多発筋腫などの困難例もほとんど腹腔鏡下に手術を行っており、全国の病院から紹介があります。また、子宮頸がん・子宮体がん手術など本来体へのダメージが非常に大きな婦人科がん手術の低侵襲化も重要な課題です。外科領域ではすでに大腸がんの腹腔鏡手術は標準治療となっていますが、日本では婦人科がんの腹腔鏡手術がその手技の困難性や保険収載されていないなどの問題から欧米やアジア諸国にも比べ大変遅れを撮っているのが現状なのです。
私は1998年から子宮頸がん・子宮体がんの腹腔鏡手術に取り組み、すでに14年が経過しその術後の生存率は開腹手術と同等以上の成果をあげていいます。術後の痛みが少なく、出血が少なく輸血例もほとんど無く、腸閉塞などの合併症激減しています。回復が極めて早いため早期の社会復帰が可能となります。
子宮頸がんでは、子宮温存希望の強い女性に対し2001年に国内初の腹腔鏡による広汎子宮頚部切除術(子宮温存手術)が成功し、以後55例にこの術式を行い10例の出産例がでています。生存率も広汎子宮全摘術と同等です。
現在さらなる低侵襲化を目指して、傷の大きさや数を減らす細径腹腔鏡下手術も実施しています。特に子宮頸がんでは5ミリを2ヵ所と2ミリを2ヵ所の計4ヵ所で腹腔鏡下広汎子宮全摘術を行っており、術創は世界最小かつ最少です。
これらの当院の治療内容は国内また海外からも高い評価を受けており、過去15の国際学会で学会賞を受けています。難しい病状であっても可能な限り、患者さんに負担が少なく安全・確実に手術が行える方法をご提供できるよう日々医療技術の深耕・研鑽を行っています。一人でも多くの患者さんのお役に立てるよう、またこの技術を広く広めることを私の使命として、今後も手術実績を増やし、幅広い症例に 対応できるよう努めていきます。子宮がんで大きな開腹創に不安をお持ちの患者さん、早期社会復帰が必要な方、低侵襲な手術法に関するセカンドオピニオンを求めていらっしゃる患者さん、一度ご相談ください。一人でも多くの方の力になれたら幸いです。
子宮体がんに対する腹腔鏡下(ロボット支援を含む)
子宮体がん根治術の認定施設となっています。
また、子宮頸がんに対する腹腔鏡下子宮頸がん根治術の認定施設となっています。
当院は、平成27年12月1日より腹腔鏡下子宮悪性手術(子宮体がん)の実施施設として中国四国厚生局から認可されています。また、平成30年4月1日より腹腔鏡下ロボット支援子宮悪性手術(子宮体がん)、腹腔鏡下子宮悪性手術(子宮頸がん)の実施施設として認可されています。
従来までは開腹手術でしかできなかった方法を傷が小さく、社会復帰も早い腹腔鏡下もしくはロボット支援下手術で行うことが可能です。手術の内容は症例により異なりますが、単純~準広汎子宮全摘出術、両側付属器(卵巣・卵管)摘出術、場合によりリンパ節郭清(かくせい)術が含まれ、開腹手術と変わりありませんが、それを腹腔鏡下もしくはロボット支援下手術で行うことになります。当院では開腹手術と比べても見劣りしない良好な手術成績を得ており、また、傷の小ささ、痛みの少なさ、回復の早さなど患者さんから喜びの声を多数いただいております。
腹腔鏡下(ロボット支援を含む)で手術を考えられておりましたら、一度ご相談ください。